ウェブサイトリニューアルの目的は?チェックすべき6つのポイント

ウェブサイト(ホームページ)は一度作ったら、栄枯盛衰そのままで良いわけではありません。企業の成長にあわせて、改善をしていく必要があります。その改善が小手先の物で済まなくなった場合、ウェブサイトをリニューアルすることになります。その時に注意しておいた方がよい点を考えて見ましょう。

1.リニューアルを考えたきっかけを書き出してみる

ウェブサイトをもっている企業は当たり前になり、弊社でも新規でウェブサイトを作る案件より、リニューアルを受注することが多くなりました。リニューアルの動機は様々ありますが、中でも次のような理由が多いのではないでしょうか?

  • ずいぶん前に制作したままで、デザインが古く今の時代にあってない
  • HTML/CSSが古く、今の時代のブラウザーで表示がおかしい、更新しづらい
  • 更新してきた情報が整理されておらず、探しづらく、分かりづらい
  • 商品別につぎはぎでサイトをつくってきたため統一感がない
  • 自分達で、積極的に更新をしたいので、CMSを導入したい
  • スマートフォンからもアクセスできるようにしたい
  • ソーシャルサイトと連携して、情報を共有、拡散したい

リニューアルを意識したきっかけは、1つではなく複数ある場合が多いでしょう。まずは、リニューアルを依頼する業者にその動機が伝わるよう、思いつくまま、書き出してみることから始めましょう。

2.現在のサイトの現状把握をする

次に、リニューアルサイトの設計をする前に、現状のサイトの把握をしておきましょう。押さえておきたいのは次のようなポイントです。

  • サイト全体の1ヶ月間のアクセス数(PV)
  • よく見られているページ、1位〜10位まで
  • 読者が良く離脱するページ、1位〜10位まで
  • コンバージョン(お問い合わせや資料請求)につながっているページ
  • 現在のサイトで分かりづらいところ(サイト構成や、文字の大きさなど)
  • 現在のサイトで分かりやすい(問題ないと思っている)ところ

ログ解析に、Googleアナリティクスなどが導入されていれば、分析は可能ですが、古いサイトの場合、導入されていない可能性もあります。その場合は簡易なユーザーテストなどを行って、可能な範囲で、現在のサイトを分析しましょう。リニューアル時に改善しないといけない点が浮かび上がってくると思います。

3.リニューアルの方針を明確にする

リニューアルのきっかけでまとめた理由と、サイトの現状把握から、リニューアルの方針を明確にします。どのような方針のもと、新しいサイトをつくるのかを明確にし、新しいサイトに必要な要素を箇条書きにしましょう。

あわせて、残したいコンテンツ、新たに追加するコンテンツを考え、整理することも必要です。よく見られているページや、コンバージョンにつながっているページは、新しいサイトでもそのまま残し、離脱が多いページは改善策を考えます。

基本的に、商用のホームページの目的は、かならず、次のどれかに当てはまります。

  • 商品、サービスの販売(セールス)
  • 見込み客の獲得(リードジェネレーション)
  • 会社、お店等の認知(ブランディング)
  • 求人(リクルーティング)

あらためて、ウェブサイトを運営する目的についても再検討をし、リニューアル後の目標も考えましょう。

4.リニューアルの流れ

サイトリニューアルの流れは、新規にサイトを作る場合とさほど変わりません。過去の記事「Web制作の流れをもう一度おさらいしてみる。20のステップ」を参考にして下さい。あえて違う点を上げるとすれば、古いコンテンツを残す、残さないといった判断が必要になってくる点です。

エクセルで作ったコンテンツインベントリ(ページ一覧)に新旧のURLを記載して、コンテンツの移行をするのか、それとも新しいコンテンツに差し替えるのかを整理します。アクセスの多いページはそのまま残し、アクセスが少ないページは、それに変わるコンテンツを考えると言うことになります。先ほど紹介したページでいえば、11.コンテンツインベントリ(ページ一覧)を作るという段階で検討することになります。

5.SEO上の注意点

リニューアルしたサイトの9割はアクセス数が下がるという話もあります。新しいサイトのURLが、まだGoogleにクローリングされておらず、検索の対象からはずれてしまうというのが原因として考えられます。そうならないためにも、次のような対策を取ることを検討しましょう。

  • よく見られているページは、URLを変更せず、コンテンツもそのまま移行する
  • どうしてもURLの変更が必要な場合は、原則1:1でリダイレクトの処理を行う
  • リダイレクトは301リダイレクト(完全に移転)を使う

リニューアルの理由に、SEO対策の一環で、全面SSLヘの移行をされる場合もあります。その場合、全ページURLがかわりますので、http://から、https://へのリダイレクトも忘れないようにしましょう。

6.新しいサイトで何をやるか

企業の存在証明のためのサイトで、まったく更新をしないサイトというのもありますが、せっかくリニューアルをするのですから、これからは積極的に情報発信をして欲しいと思います。GoogleもSEOにはコンテンツの質を重視すると表明していますから、新しいサイトに人を呼び込むには、質の高いコンテンツを定期的に更新することが必要になってきます。気軽に始められるブログから、ユーザーの知りたいに、自社の得意分野でこたえるオウンドメディアまで、様々な方法が考えられます。リニューアルをきっかけに、どんな情報発信ができるのか考えてみましょう。

まとめ

リニューアルにあたって、考えないといけない点、注意すべき点を簡単にまとめてみました。リニューアルのきっかけがなんであれ、現在のサイトより、良いサイトが出来ないと意味がありません。そのためにも、何らかの形での現状把握がもっとも大切です。そうでないと良くなったのか、ならなかったのか、新旧の比較ができないからです。

是非、リニューアルをしようとしたきっかけと、現状把握から、新しいウェブサイトの構想を練って、リニューアルを成功させて下さい。必要であれば、私たちもお手伝いいたします。

(担当:小山智久)