ペルソナとは、本来は古典劇で役者が用いた仮面のことですが、転じてユングが人間の外面的側面をペルソナと呼びました。ここでは、ウェブサイトに訪問したユーザーの外面的、内面的特徴を指すことにします。すなわちどの様なユーザーにウェブサイトの訪問して欲しいのかをウェブサイトの制作に関わる人のあいだで共有するために、モデリングするわけです。

何のためにペルソナを作るのか

まず、ウェブサイトの制作の過程で、構成や原稿で悩んだ場合、設定したペルソナならどちらを選ぶかという視点で、結論を引き出せるからです。悩んだ場合は必ずペルソナに戻って考えるようにします。

もう一点は上述したように、ウェブサイトの制作に関わる人(経営者から、Web担当者、外部の制作会社まで)ウェブサイトの目的と対象としているお客様像を共有するためです。ウェブサイトの制作方針がぶれないように、対象とするペルソナを明確にしておくわけです。

ペルソナを調査なしに作るとは

ペルソナは、本来なら、実際のユーザーに、グループインタビューやアンケートなどをして調査分析した情報をもとに作るものです。でないと思い込みや、想定外の情報がペルソナに入り込んでしまうからです。

しかし小さな会社では、ペルソナを作るための調査は荷が重いという場面があると思います。その場合、エンドユーザーに近い人、営業さんや、ユーザーサポートさんにインタビューをすることをオススメします。可能であれば、2,3人でもお客さんに直接に質問できるとなおベストです。あとはあなたがあってきたお客さんのなかから、このお客さんがまた購入してくれるといいなという人を想像して、ペルソナを作っていくのをオススメします。

調査ができないからペルソナを作らないというより、想像でも作った方が良いと思います。

ペルソナに必要な項目

ペルソナの項目は、諸説ありますし、サイトの目的によっても異なります。ここでは代表的なものをあげてみたいと思います。

名前と顔写真

ペルソナをリアルな物にすべく、仮名をつけてください。ネットでペルソナのイメージにあった顔写真をさがし、それをペルソナの仮の姿としてください。

年齢

30代といったような中途半端な年齢でなく、34歳といったように具体的な年齢を考えて下さい。

性別

女性は(最近は男性も)働き方について、色々考えて行かなければなりませんので、その辺の事情がある場合はここに明記します。

学歴

大卒かどうか、その場合どのクラスの大学か。理系か文系か

職業

役職や、会社の規模、上場企業か、中小企業か、従業員数は、B2Bの会社かB2Cの会社か、購買に関して決定権をもっているかなど、職業にまつわる項目はたくさん考えられます。

年収

相手の購買力や、生活スタイルを知るためにも重要な要素です。

貯蓄

現在の貯蓄額は? こつことと貯めるタイプか、宵越しの金は持たないタイプか

交際費

外食はよくするか、お昼のランチにはいくらつかうか

家族構成は

結婚している? 独り暮らし? 親と同居? 子どもはいる?

休日なにしている

休みの日は土日、それとも平日、休みの日の過ごし方は? 趣味は?

よく読む雑誌や新聞は?

新聞で政治的に保守的かリベラルかが分かります。雑誌、特に女性誌はそれぞれ、細かくユーザーターゲットが分かれていますので、ペルソナ作りには欠かせません。

商品購入時の態度

衝動買いをするタイプか、よく調べてから買うタイプか、
現金派かクレジットカード派か、
リアル店舗でないと買わないか、ネットでも商品を買うか

行動

電車を利用するか、車を利用するか

パソコンとスマホ

家庭に自分専用のパソコンがあるか、スマホを持っているか、ブログ等をもって情報発信しているか

SNS

もっとも使うSNSはどこか、友人と連絡を取り合う手段はなにか

ざっと思いつく項目をあげてみました。サイトの目的や、B2B向けなのかB2C向けなのかによって項目も変わってくるかとおもいますが、これを基本に、必要な項目を付け加えてもらえればと思います。 

この状態では箇条書きで洗い出しただけですが、本来のペルソナは、それを物語風の文章にまとめて整理するところまでやります。必ず必要な作業ではないですが、よりペルソナをリアルなものにしたい場合は、物語化をすることをオススメします。

これらをエクセルのシート一枚に整理して、顔写真を貼りつけてペルソナの完成です。

 一方、リーンUXの手法で、プラグマティックペルソナという、イラスト/名前、属性、行動特性、ニーズ/ゴールの4コマに、手書きで上記の情報を書き込んだ、ミニマルなペルソナもあります。高速にプロジェクトを進めたい時はこのような方法で整理するのも良いでしょう。

様々な場面で使われるペルソナ

 ペルソナはサイト制作だけでなく、オウンドメディアや、アプリのUI/UXデザインの画面設計の場面でもでも使われます。それぞれのプロジェクトが道に迷ったとき、懐中電灯のように道を照らしてくれる。そんな存在がペルソナです。

 ペルソナは、この次、購買までの各シーンでどのような行動や気持ちの変化があったかをまとめるカスタマージャニーマップを作るのにも使います。カスタマージャニーマップは私も勉強中ですので、また改めて記事にまとめたいと思います。

(担当:小山智久)

キゴウラボでは、ペルソナ作りのお手伝いをしています。お客様をよんでのグループインタビューから、社内インタビューを経てのペルソナ作り、作成したペルソナへの評価など、さまざまな部分でお手伝いしています。ぜひお問い合わせください。