企業投資の観点からは「ESG」と言う言葉があります。環境(Environment)、社会(Social)、ガバナンス(Governance)の頭文字を取って作られた言葉です。
企業の長期的な成長のためには、ESGの3つの観点が必要だという考え方が、世界的な経営の標準姿勢となってきています。
ESGの考え方は、2010年あたりから、企業の株主である機関投資家の間でも広がっており、財務情報だけでなく、ESGも考慮にいれる「ESG投資」というコトバも出来ています。
すなわち企業経営にもサステナビリティ」という観点が重要になってきています。
ESG投資は、以前、SRI(社会的責任投資)といわれたものを、財務面でもリターンがあるように時代が変わったことから注目されるようになりました。
ESG投資には次の7つの分類があります。
- ネガティブ・スクリーニング
武器、たばこ、原子力発電、ポルノ、ギャンブル、アルコール製品、動物実験、化石燃料といった企業への投資をしないという手法です - 国際規範スクリーニング
環境破壊や人権侵害など国際的な規範を基に、最低限の基準を達していない企業の株や債券を投資対象から除外する手法です - ポジティブ・スクリーニング/ベスト・イン・クラス
ESGに優れた銘柄のみを選抜して投資する手法です。銘柄のESG評価では、国際規範スクリーニングと同様に、人権、環境、従業員対応、ダイバーシティなどのスコアが高い企業へ投資をします - サステナビリティ・テーマ投資
社会や環境に関する特定のテーマを設定し、それに関連する企業の株式や債券に限定した投資を行う手法です。「エコファンド」「水ファンド」「再生可能エネルギー投資ファンド」などは、サステナビリティ・テーマ投資の一例です。 - インパクト・コミュニティ投資
社会的インパクトや環境インパクトを重視した投資手法です。コミュニティの発展を目指すためのコミュニティ投資もインパクト投資の一分野と定義されています。社会企業(ソーシャル・エンタープライズ)と呼称するものが多く、上場していない企業が多い領域です - ESGインテグレーション
既存の投資先判断の中に、財務情報だけでなく、非財務情報、すなわちESG情報をともに織り込んで判断していこうというものです。現在、ESG投資手法の中で最も注目されているといっても過言ではありません - エンゲージメント/議決権行使
投資先企業や投資を検討している企業に対し、株主(もしくは将来株主)の立場から企業に対して特定のアクションやポリシーを採るよう働きかけることを言います。株主の権利ではなく、「株主の責任」として位置づけられています
キゴウラボのデザインコンサルティングは、ESGの観点から投資するに値する企業へのトランスフォーメーション、イノベーションを生むお手伝いができればと考えています。