オウンドメディアへのアクセス増に重要なのはSEOかSNSか

オウンドメディアの記事にアクセスしてくれる人を増やすには、SEOが重要でしょうか。それともSNSが重要でしょうか。どちらにも特徴があり、流入してくれる人は異なります。読者に読まれてこそのオウンドメディア。アクセス増を期待できるのはどちらなのか、考えて見ました。

検索エンジンが連れてくるユーザーとは

SEO、すなわち検索エンジンが連れてくるユーザーは、どの様なユーザーでしょうか?

検索エンジンから来るユーザーは、なにがしかの疑問をもってやってきます。その疑問を検索キーワードとして入力し、表示された検索結果の中から、あなたのメディアに答えがあると思ってやってくるわけです。

いまさら当然ですが、検索結果に表示、それも上位表示されなければ、ユーザーはやって来ません。運良く検索結果に表示されていても、記事に疑問の答えとなるものが書いてなければ、そのまま直帰してしまうでしょう。

しかし、ユーザーの疑問は様々です。こちらの考えてなかったようなキーワードを入力して我々のサイトにたどり着くことも多くあります。こういったロングテールなキーワードにも対応できるのが検索エンジンの良いところです。

その為、オウンドメディアの記事が蓄積されると共に、ロングテールな検索からユーザーが訪問してくれる確率はあがり、ひいては、サイト全体のアクセス数は増えます。オウンドメディアはコンテンツが資産として効いてくるところに、他のメディアに比べてアドバンテージがあります。

SNSが連れてくるユーザーとは

SNSから来るユーザーは、そのSNSのタイムラインを見て、その記事が気になったのでやってきたと言えます。

検索エンジンからのユーザーと比べて、なにか明確に調べたいことがあったとか、そのようなきっかけはありません。ただ、そのユーザーの普段気にかけている事が、タイムライン上の記事紹介の投稿にあったために、クリックをしてオウンドメディアにやってきたと思われます。

SNSのタイムラインは常に流れていますから、記事紹介とタイミングと、ユーザーの認識が合わない限り、出会いは生まれる事はありません。その意味では、訪ねてくれたユーザーは貴重な存在です。

このように、SNSのタイムラインの仕組みからいって、SNSからのアクセスは、記事紹介を投稿したときのみ起きる過渡期的なアクセスです、ロングテールのような継続的なアクセスは見込めません。記事を書いて、まだ検索インデックスに登録されてないような時期に、アクセスを増やす方法としては有効だと思いますが、これだけに頼るわけにはいかないのです。

SNSだからこそ出来る、シェアやリツイート

Facebookのシェアや、Twitterのリツイートは、記事を読んだ人が、自分の友人、知人にむけて投稿を紹介してくれる仕組みです。継続的なアクセスがない分、この仕組みで、思わぬ人のもとに記事を届けてくれる可能性があります。

とはいえ、よほど魅力的な記事でないと、シェアやリツイートはしてくれません。また、検索キーワードを埋め込むことを前提とした、タイトルでは、SNSでの拡散は難しいかもしれません。

なかには、最初の1ヶ月はSNS向けのタイトルを付け、その後SEOを意識したタイトルに変えるという運用をしているオウンドメディアがありました。そのくらい両者は異なっているということです。

とはいえ、インフルエンサーとよばれる、たくさんのユーザー、フォロアーを持っている人にシェアやリツイートをされると、大量のアクセス、すなわちバズがおこります。オウンドメディアは、バズを狙っていくメディアではないですが、たまのボーナスだと思って、バズを狙ったコンテンツを作ってもいいかもしれないですね。

アクセス解析にみる、検索エンジンとSNSの割合

オウンドメディア勉強会というFacobookグループがありますが、その勉強会で、「俺たちはSEOのためだけにオウンドメディアやってるんやないんやで」という回がありました。

 ・俺たちはSEOのためだけにオウンドメディアやってるんやないんやでLT大会を開催しました【第28回オウンドメディア勉強会レポート】

常日頃から、検索エンジン(すなわちSEO)だけに頼らず、アクセスを増やしたいと思い、このテーマに引かれて参加したのですが、結論からいうと、どのオウンドメディアも、主となるアクセス経路は検索エンジンでした。

割合として、少なくても5割、多くて7割のアクセスが、検索エンジンから流入していて、SNSはこれだけ世間で話題になっているわりに、約3割止まりの流入比率のところが多かったです。

とはいえ、だからといってSEOのためにコンテンツを作るわけにはいかないのです。読者はGoogleではありません。登壇された方みんな、過度なSEOは避け、読者の方を向いてコンテンツを作るべしという意見に、皆さん同意してた様子でした。

されど、アクセスなければオウンドメディアは死んだも同然。読者をまず中心にすえ、SEOを重視し、さらにSNSも視野にいれて、コンテンツを作っていくしかないと思います。大変ですが、やるしかありません。お互い頑張りましょう。

(担当:小山智久)