オウンドメディアの記事に、必要とされるコンテンツの質と、文章量はどのくらいが適切なのでしょうか? 量は数値で表せますが、質は数値で表せません。コンテンツSEOと言う言葉も生まれ、折しもWebメディアの信用力が問われている今、オウンドメディアの適切な質と量を考えて見ました。
質は読者が決める
あたかも良質な記事が、SEO対策になるという記事を見かけますが、たとえそうだったとしても、最終的に記事を評価するのは読者です。私たちは決して検索エンジンのために記事を書いているのではなく、読者にむけて記事を書いているのです。そしてそれは検索エンジンの運営側もそれを求めています。その証拠に、Googleはウェブマスター向け公式ブログで「良質なサイトを作るためのアドバイス」で、良質なサイトの条件を箇条書きにしています。(文末で引用します)
具体的にはどのようなものが質のよいコンテンツなのでしょうか?考えて見ましょう。
読者の求めている問いに、答えとなるコンテンツ
読者の問い、それにぴたりと合った答えを提供できれば、読者は満足します。その問いを調べるために、キーワードツールなどの検索キーワードを調べる必要があるわけです。書くきっかけは自分の疑問からと言う場合もあるでしょうが、その場合でも読者視点を忘れずにコンテンツを書くべきでしょう。
独自の視点で書かれているコンテンツ
検索したらわかるように、読者の問いに答えているコンテンツは、いまや沢山あるとおもいます。その中でも通り一遍の答えではなく、独自の視点で答えているコンテンツは読者の注目を浴びると思います。サイトや、書籍を参照しながらコンテンツを制作するのはよいとして、独自の意見をくわえずコピペ原稿になってしまってはいけません。かならず自分の意見を加えて、新しい意見として述べるべきです。それが出来ない場合はカギ括弧でくくって引用として扱うべきです。
読者の問いの背景に答える
キーワードツールなどで手に入った問いは、表層的な問いでしかありません。その問いを問いかける根本的な疑問点や、困っている点などがあるはずです。例えば、単純にダイエットをしたいという問いに、食べる量をへらさずダイエットをするには といったコンテンツを提示してみることです。
プラスαの答えを用意する
読者の問いに答えるだけでなく、プラスαのコンテンツを提供できると、読者はより満足します。例えば、ダイエットだったら、肌のきめがこまかくなるダイエットとか(あるのかな)そういったコンテンツを考えましょう。
お金儲け発想でコンテンツをつくらない
ダイエットを例に上げてますが、多分に即物的なアクセス数さえ稼げばよい、広告をクリックしてもらえればよいというコンテンツになりがちです。表層的なニーズだけに視線をそそがず、潜在的なニーズに着目して本当に読者のためになるコンテンツをつくることが重要です。
コンテンツとは見た人の「人生の質」を上げるもの
バズ部からの引用ですが、まさにそうですね。読者がコンテンツをみて、その人の人生の質が上がれば、そんなにうれしいことはありません。そのためにもコンテンツの質が大切なのです。
読者にとって適切な量は3000字程度
それでは、コンテンツの量はどのくらいが適切なのでしょう。コンテンツSEOという言葉が登場し、コンテンツは長ければ長いほうがよいという風潮がありますが、読まされる読者にしてもダラダラと長いコンテンツはさっとスクロールで斜め読みするだけになってしまいます。適切な量とはどの程度と考えられるでしょうか?
人間の集中力は、短くて3分、長くても15分程度と言われています。15分は集中できる環境で長く集中した場合です。通勤の電車の中とか、職場での休憩時間といった隙間時間の集中力は短いと考えられます。たとえば、電車の駅間は、2〜4分程度ですから、その時間で読める量が最適と考えられます。
日本人の1分間の平均読書速度は500字程度と言われていますから、仮に4分と考えると、2000字という数字がでてきます。2駅分なら4000字です。すなわち、2000字〜3000字程度が、集中力もとぎれず、すきま時間に集中して読むことのできる最適な文字数ではないかということです。
コンテンツSEOの文字数として適切な数字を上げているサイトは、結局ありませんでした。大体1000文字以上とか、1500字以上、2000字以上とばらけていましたが、2000字のコンテンツであれば、十分必要条件は満たしていそうです。それ自体が目的ではないですが、SEO効果はあったほうがよいですものね。
結論として、2000字〜3000字程度がひとつの目安ということになりそうです。
一方、5000字〜8000字のじっくり読ませるコンテンツのほうが、SEO対策にもなり、いいという意見もあります。ひとつのコンテンツを深掘りして、他の追随を許さないようなものを作るという考え方です。読む側にも集中力が必要になりますので、これはこれで1つの考え方です。どちらを選ぶかは、書く作者のスタンスにもよるでしょう。
Googleの良質なサイトの条件
最後に、Googleの良質なサイトの条件を引用して終わりにしましょう。
- あなたはこの記事に書かれている情報を信頼するか?
- この記事は専門家またはトピックについて熟知している人物が書いたものか? それとも素人によるものか?
- サイト内に同一または類似のトピックについて、キーワードがわずかに異なるだけの類似の記事や完全に重複する記事が存在しないか?
- あなたはこのサイトにクレジット カード情報を安心して提供できるか?
- この記事にスペルミス、文法ミス、事実に関する誤りはないか?
- このサイトで取り扱われているトピックは、ユーザーの興味に基いて選択されたものか?それとも検索エンジンのランキング上位表示を目的として選択されたものか?
- この記事は独自のコンテンツや情報、レポート、研究、分析などを提供しているか?
- 同じ検索結果で表示される他のページと比較して、はっきりした価値を持っているか?
- コンテンツはきちんと品質管理されているか?
- この記事は物事の両面をとらえているか?
- このサイトは、そのトピックに関して第一人者(オーソリティ)として認識されているか?
- 次のような理由で個々のページやサイトに対してしっかりと手がかけられていない状態ではないか?
- コンテンツが外注などにより量産されている
- 多くのサイトにコンテンツが分散されている
- 記事はしっかりと編集されているか? それとも急いで雑に作成されたものではないか?
- 健康についての検索に関し、あなたはこのサイトの情報を信頼できるか?
- サイトの名前を聞いたときに、信頼できるソースだと認識できるか?
- 記事が取り上げているトピックについて、しっかりと全体像がわかる説明がなされているか?
- 記事が、あたりまえのことだけでなく、洞察に富んだ分析や興味深い情報を含んでいるか?
- ブックマークしたり、友人と共有したり、友人にすすめたくなるようなページか?
- 記事のメインコンテンツを邪魔するほど、過剰な量の広告がないか?
- 記事が雑誌、百科事典、書籍で読めるようなクオリティか?
- 記事が短い、内容が薄い、または役立つ具体的な内容がない、といったものではないか?
- ページの細部まで十分な配慮と注意が払われているか?
- このサイトのページを見たユーザーが不満を言うか?
参考サイト:
Googleに評価される良質なコンテンツを作る3つの条件と5つのステップ
(担当:小山智久)