ペルソナ作ったら、カスタマージャーニーマップを作りましょうというのが、オウンドメディアやUI/UX設計の王道ですが、独学で学ぶには敷居が高く、適当なセミナーがないかなと思っていたところ、オウンドメディア勉強会でワークショップを行うことがわかり、これはと思い参加してきました。
カスタマージャーニーマップとはなんぞや
カスタマージャーニーマップとは、見込み客が、商品やサービスを認知し、購入にいたるまでの一連の行動や感情の移り変わりを、まさに旅にみたててまとめたモノを言います。
ウェブ検索や、オウンドメディア、広告、セミナー、営業とのコンタクトなど、様々なタッチポイントで顧客の感情は変化します。これを明確にすることで、どこを改善すれば、購入にまで誘導できるかを考えてみるのです。
ペルソナあってのカスタマージャーニーマップ
カスタマー(顧客)とあるように、あるカスタマー=ペルソナの行動をマップにするわけです。ペルソナが不完全だとカスタマージャーニーマップも不完全なものになります。小さい会社には荷が重いかもしれませんが、お客様へのインタビュー(2〜3人程度で十分)を踏まえて、お客様のペルソナをしっかりつくってから、カスタマージャーニーマップを作って下さい。僕もワークショップで筆がとまったとき、「ペルソナが不完全だからわからなくなるのだよ」と指摘されました。
ペルソナの作り方については、以前の記事、「ウェブサイトに訪れて欲しい人はどんな人? ペルソナを考えよう」に詳しくまとめています。
カスタマージャーニーマップってどんなもの
どんなものかのイメージは、Googleの画像検索で「カスタマージャーニーマップ」と検索すると、膨大な数のカスタマージャーニーマップが見ることができます。イラストを多用したものから、シンプルなものまでいろいろあります。
ワークショップでは時間の制限があるので、最低限必要なミニマルなものを作りました。
まず横軸はフェーズと呼ばれる、顧客の購買へのステップを記載します。商品やサービスにあったものを使うのが理想ですが、汎用的なものとして以下のものがあります
認知・興味→情報収集→比較検討→購買・お問い合わせ
縦軸は、ユーザーの行動や思考・感情などをまとめます。いろいろあるのですが中心となるのは、
- タッチポイント・行動
- 思考・感情
などです。
言葉にすると分かりづらいですが、例えば、「認知・興味」と「タッチポイント・行動」が重なるということに、どういうツールを使って、商品を知り、興味を持ったかといったことを、タッチポイント別に記述するわけです。
タッチポイントはアイコン化して、その関係がわかるようにします。行動もひとことでまとめるほうがよいでしょう(僕はできなかった)。
思考・感情のところは、各フェーズで感情がポジティブなのか、ネガティブなのか、その移り変わりを記入します。罫線でその移り変わりを表す方法もあるようです。
※漢字の間違いや絵の稚拙さがお恥ずかしい、完成したカスタマージャーニーマップ
カスタマー=ペルソナ視点になっているか
タッチポイントをまとめているときに、講師の方に指摘されたのは、タッチポイントがカスタマー視点になっているかということでした。どうしても自分達のサービスを知ってもらう自分本位のタッチポイントを記述しがちで、例えば競合他社のタッチポイントや、友人知人といったタッチポイントを忘れがちになるとのことでした。
あくまでも”カスタマー”の”ジャーニー”を記述するのが、カスタマージャーニーマップなのです。
カスタマージャーニーマップでなにがわかったのか
自社のCMS導入支援サービスを念頭に、ペルソナをつくり、カスタマージャーニーマップをつくったのですが、せっかくオウンドメディアを運営しているのに、オウンドメディアにはCMS以外のコンテンツもあるため、訴求力が低く、ベンダーの代理店一覧からの誘導に頼っているということが判明しました。
CMS導入を希望している方は、Webサイト運営全般にも興味をもっているとおもいますし、オウンドメディアといった新しいマーケティング手法にも関心はあると思います。CMSを導入して何をするのかというところで、オウンドメディアそのものを提案することも出来ると思いました。
コンテンツもWeb担のノウハウや、オウンドメディアの訴求を、CMSとからめて紹介するといった記事を増やすことで、オウンドメディアからも送客ができればよいなと思います。
まとめ
カスタマージャーニーマップの概要を説明して、その作り方をまとめました。そしてポイントはカスタマー=ペルソナのジャーニー(旅)になっていることが重要だということがわかりました。そして、まとめたカスタマージャーニーマップからは、コンタクトポイントの問題点が発見され、その対策について考えました。
カスタマージャーニーマップは、顧客と出合うそれぞれのコンタクトポイントで、どのような「おもてなし」ができるかを可視化したものです。顧客の体験(ジャーニー)を理解し、それをヒントにこれまでになかった価値ある顧客体験を提供できるかを考える。その手助けをしてくれるのがカスタマージャーニーマップなのです。
(担当:小山智久)