読者は、オウンドメディアに、どこからランディングして、うまくいけばコンバージョンして、そしてどこへ離脱していくのでしょう。1つの記事に検索からランディングして、記事を読むこともなく直帰してしまうのは悲しいことです。オウンドメディアのなかを回遊して、最終的にコンバージョンにつながれば成功です。ここで読者の行動心理を分析して、どのような行動がありえるのか考えて見ましょう。
まずはランディングから
読者がオウンドメディアにランディングしてくるルートには以下のようなものが考えられます。
- 検索エンジンの検索結果
- SNSの投稿、リツイートやシェア
- 他サイトでの紹介
検索エンジンの検索結果
ビックワードで上位表示される記事であれば別ですが、多くの場合は、広く浅くロングテールな検索キーワードでアクセスされる事が多いでしょう。そのためにも、記事の数は重要です。記事の数が多いほど、様々な検索キーワードに対応することができます。検索からのランディングは持続性があるので、タイトルを、SEOを意識したものにするなど意識的に検索されるようにする必要があります。
SNSの投稿、リツイートやシェア
SNSでの記事紹介からのランディングです。SNSのタイムラインは常に流れていますので、過渡期的な誘導になるのですが、読者の手元に伝えることができるので、記事公開時などには有効です。さらに、Twitterのリツイートや、Facebookでシェアされると、知人からの紹介なので、記事の信頼性は上がり、ランディングされる確率はあがります。リツイート、シェアされるように、記事を紹介することが大切になってきます。フォロアーの多い人にリツイートされれば、バズる可能性もあります。
他サイトでの紹介
他サイト、例えば大手ニュースサイトなどで、取り上げられると、ランディングは大幅に増えます。競合も多いので、簡単には取り上げてもらえませんが、タイムリーなコンテンツや、バズを生みそうなコンテンツは取り上げられる可能性が高まります。サイトを知ってもらうためにも、時にはこのようなコンテンツを制作するのも手でしょう。
直帰率をさげ、サイト内を回遊させる
サイトにランディングしアクセスしてもらった読者は、まずはランディングした記事をじっくり読んでもらい、その記事だけで離脱(直帰)されないように、他の記事へ誘導して回遊してもらう必要があります。そのために、他の記事も関心を持ってもらえるように、関連する記事、よく読まれている記事(ランキング)、前後の記事といった形で、他の記事を紹介し、簡単に遷移してもらえるリンクを提示する必要があります。そうやって、複数の記事を読んでもらうことで、自分達の事をより知ってもらい、ファンになってもらうのが、オウンドメディアの1つの目的です。
離脱の前にコンバージョン
コンバージョンとは、交換とか転換という意味をもつ英単語ですが、インターネットの分野では最終的に獲得した成果のことを言います。すなわち、そのサイトの最終的なゴールを達成したときコンバージョンがあったと言うわけです。オウンドメディアの目標がブランディングの場合、オウンドメディアにランディングして回遊してくれただけである程度の目的が達成されたともいえますが(読者の印象が良くなった場合)もっと具体的な成果を目標に据えることもあります。例えば、次のようなものです。
- お問い合わせ(最終的には発注)
- メールマガジンの申し込み(メールアドレスの獲得)
- eBookのダウンロード(メールアドレスの獲得)
- ECサイトへの誘導(最終的には購買)
ブランディングが目的であったとしても、B2B / B2C どちらも、最終的には商品やサービスの購買がゴールになるのは当然です。オウンドメディアへのランディングから、購買までのアプローチにどのような仕掛けを仕込んでいくかというのは、かけられる人手と、コストにもよります。まずは離脱されるまえに、オウンドメディアとしてのコンバージョンを成功させるのが、この段階のゴールとなります。
B2Bの商材の場合、オウンドメディアから直接、お問い合わせや発注を得るのはなかなか難しいかもしれません。メールマガジンやeBookの提供によってメールアドレスを獲得し、セミナーやさらなる資料提供等をへて、見込み客を顧客に育てていく必要があります。そのためのきっかけになるのがオウンドメディアというわけです。
離脱する先は
コンバージョンを達成したか、しないかに(ほとんどの場合はしない)に関わらず、読者はいずれ離脱することになります。読者はどこに行くのでしょう。追いかけることはできませんが、次のような行動をとると思います。
- 同じ検索結果の他のサイトへ(自分達が提供した情報では満足出来なかった場合)
- 異なる検索結果の他のサイトへ(読者自身の質問が得たい情報とずれていると思った場合)
- SNSの閲覧
- ニュースサイトやキュレーションサイト等の閲覧
- インターネット自体の閲覧をやめる
問題となるのは、1番最初のケースです。せっかく検索キーワードは、読者の問いに答えていたのに、記事のなかに、読者の知りたいことが含まれていなかったという場合です。とくにこう言う場合は回遊されることなく、直帰されることが多くなります。タイトルに含める検索キーワードを決めたら、読者がどんな疑問点をもってランディングしてくるかをよく考えて記事の執筆をすべきです。
最終目標はコンバージョン
繰り返しになりますが、オウンドメディアの目的がブランディングだった場合は別として、その他の場合は、なにがしかのコンバージョンポイントがあると思います。離脱の前にコンバージョンを成立させるのが、オウンドメディアの最終的な目標です。そのために、オウンドメディアやサイト内を回遊してもらい、自分達を知ってもらい、ファンになってもらって、問い合わせや購買、メールアドレスの獲得などを成功させる必要があります。
- ランディング
- コンバージョン
- 離脱
の3つのコンタクトポイントから読者の行動を把握して、コンバージョン率を向上させるヒントにしましょう。
(担当:小山智久)