文章作成で頼りになる用語集2冊

文章作成や文字校正の際、「この場合はどんな字を使えばいいんだっけ」、「この文言の使い方はこれでいいんだっけ?」というときに便利な用語集について紹介します。

写真の5冊のうち、常に手の届くところ(場合によっては外出先にも)置いているのは、朝日新聞出版「朝日新聞用語の手引き」と共同通信社「記者ハンドブック」です。

「朝日新聞用語の手引き」

編集の学校に通っていた際、校正の先生から「絶対買っておきなさい」と言われたのがこの用語集でした。実はその先生、毎日新聞の校閲部にいた方なのですが、自分のいた新聞社の用語集ではなく、ライバル社の用語手引きをすすめるあたり、妙に信用できてしまったことと、前職の出版社でも「朝日」が基準用語集だったため、以来20年以上、時々新版に買い換えながら利用しています。

「記者ハンドブック」

ATOKのオプション辞書としても入っているからか、さまざまな文章教室的なところで勧められているのか、最近はこの「記者ハンドブック」を表記基準とするところが増えているようです。前述の”校正先生”曰く「通信社の用語基準は漢字が多く固い」というお言葉から、ずっとその印象があり、これまで手に取ることもなかったのですが、私が担当している某広報誌ではこの用語集を基準にしていることもあり、20ン年ぶりに”浮気”しました。

実際見てみると、さすが記者ハンドブックというだけあって、用字用語の使い方だけでなく、記事の書き方、記事のフォームなどが細かく記載されており(もちろん共同通信仕様ですが)、なかなかどうして、用語以外でも参考になったりしています。

迷ったときは字面の印象で

 2冊使っているのは、やはり微妙に表記の違いがあり、「記者ハンドブック」の方では納得いかない、どうだろう、と思うものを「朝日」のほうで確認して決めるということをしているからです。

 例えば、”ひとりひとり”とか”ひとつひとつ”など同じ文言を繰り返す場合。

“ひとりひとり”を例にすると「記者ハンドブック」では”一人一人”。「朝日」では”一人ひとり”。 但し書きで「場合によっては一人一人」となっています。

この場合どうする…。

私の場合は後者を採用しています。

長年の「朝日」利用ということや、前にいた出版社でもそうしていたからという理由もありますが、漢字が続くより、一方をひらがなにするほうが、字面が柔らかくなって良いという理由からです。文章もやはり印象第一。

 同様の規則で、”ひとつひとつ”は”一つひとつ”となります。

 もちろん、掲載する媒体の表記基準(前述のように某広報誌は「記者ハンドブック」基準という場合)に合わせて書くことは当然のことですが、制作者側のほうで表記を決められる場合は、基準とする用語集+マイルールというのもありです。

 ブログや社内報、あるいはお客様からの発注文章など、文章書きを生業としていない人でも、文章を書く機会があると思います。

そういうときのために、まずは自分用の基準用語集としてどれか1冊は持っておくと、便利なだけでなく、文章の品質も上がると思いますよ。

参考図書


(担当:村山ひでこ)

 

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