「編集者」って、一体何をする人か想像できるでしょうか。
文章を直す人(校正者と混同しがち)、作家に文章を依頼したり、雑誌を作ったりする人…と漠然と思いつくものの、あまりイメージが湧かないなぁという人も多いのではないかと思います。

今回は「編集者」っていう人はどんなことをするのかと、なんで必要なのかという話です。

※ここでお話するコンテンツとは活字・ネットメディアのもので映像分野の編集とは異なります。

オウンドメディアには編集者不在のことが多いんじゃない問題

昨年末、ネットだけにとどまらずマス媒体をも巻き込んだキュレーションメディア問題が起こりました。つい1ヶ月ほど前のことですが、覚えていますか?

当ブログでもこの出来事を発端に2本ほど記事にしています。

でも、そもそもなぜ問題となった記事の配信が止められなかったのか、記事が出る前に誰も内容を精査する人がいなかったのか、という疑問は残ったままです。問題になったメディアの制作体制については、さまざまな媒体ですでに取り上げられていますが、これらの記事を読むと浮かんでくるのは「編集者不在」という問題でした。

<参考サイト>

新聞や雑誌、書籍などには必ずといっていいほど編集者がいます。

しかし、オウンドメディアなどの場合はチーム体制、運営費用等の問題からか、ディレクターとライターという関係のみで運用される場合が多いのが現状でしょう。そのときにディレクターが「編集者視点」をもって、記事を読めるかどうかが重要になってきます。

メディアを運営する以上、編集者の力が重要に

そこで本題。「編集者って何をする人?」ということですが、仕事の内容としては大きく2つあります。

1.記事制作のみを行う場合

私が現在担当している、人事・総務向けに企業研修を手が掛ける企業のオウンドメディアでは、ディレクターがクライアントと運営方針を決め、編集担当である私がライターへの依頼とスケジュール管理とテーマおよび記事の精査を行っています。ちなみに記事の精査をどうしているのかというと、具体的には以下の通りです。

  • タイトルがキャッチーなものか
  • キャッチーといってもタイトルのトーン&マナー(以下:トンマナ)は掲載媒体にあっているか
  • 本文のトンマナは問題ないか
  • 想定されるキーワードは本文、タイトルなどに入っているか
    (インターネットに載せる記事なので、ここは最低限、SEO対策としてキーワードの有無は確認します。さらにキーワードが見出しにあることは重要視します)
  • 内容がコピー&ペースト(コピペ)されたものではないか
    (コピペチェックツールを使用)
  • 内容の展開に無理がないか、意味不明なものになっていないか
  • 記事の参考にしたサイトの出所
    (個人ブログは書いた個人の思い入れが強い場合もあるので基本的に除外)
  • 基本的な校正
    (校正者が別途いるので詳細は任せています)

2.媒体の編集方針・編集企画から行う場合

上述した記事制作に特化した作業ではなく、編集方針・企画等から行う作業もあります(私の場合は紙媒体ではこのパターンが多いです)。年間の編集方針や各号の編集企画(特集テーマなど)作成のほか、上述した文章の確認などを行います(紙媒体の場合はSEOキーワードというより記事を特徴付けるキーワード)。

このほか媒体プロモーション企画まで手がける場合もあります。

どちらにおいても共通していることは、編集者が最初の読者になっているということです。記事として成立しているかどうかは、一読者として、ある意味第三者目線でのこの部分の読み取りが重要になります。

オウンドメディアはコンテンツマーケティングを行うための一つの方法ではありますが、メディアと名前が付く以上、情報発信側としての責任は伴います。メディアの読者が増えれば増えるほどその責任は増します。それは当初考えていた以上のものになるでしょう。だからこそ、編集者が用意できない場合は、ディレクターもしくは運営担当者が「編集者視点」「編集力」を持つことが、メディア運営の鍵になってきます。

今後のメディア運営ではこれまで以上に、「編集」が求められるようになるでしょう。

また、求められないといけない、そんな時代なのだと思います。

<参考サイト>

オウンドメディア界隈の2016年を振りかえる

(担当:村山ひでこ)