ブランディング

ブランドというと、グッチとかルイビトンのような、ハイファッションの事を思い出す人も多いでしょう。中小零細企業、とくにB2B企業にとっては無関係に思えるブランドを、なぜ作る必要があるのでしょう。

ブランドとは顧客や従業員との約束です。

ハイファッションのブランドが、模造品の排除に苦心しているのは、あのロゴがついている商品に対して、品質や世界観の約束をしているからです。その品質をみたしていない模造品の存在は約束を破ることになります。

それは、老舗のお饅頭屋さんの、饅頭におされた焼き印は、ブランドの約束の証明です。
美味しいと人気のお饅頭屋さんも、その焼き印に類似した商品が売られたら当然こまるし、場合によっては差し押さえの告訴をすると思いいます。

ブランドとは会社が一方的に作るものではありません。約束ですから、顧客や従業員との間に作られるものです。なので一朝一夕で出来るものではありません。

ブランドができると、顧客はそのブランドのファンになりますから、価格より約束のほうを重視します。その事で、価格競争から逃れることができ、自分達の考えている品質と価格でビジネスをすることが出来ます。もちろん約束を破らないならばです。

結局、ブランドとはその会社の存在理由(パーパス)なのです。

ブランドを構成する要素

ブランドを構成する要素はいくつか考えられますが、経験的に以下のようなものがあります。

  • ブランドの言葉
  • ブランドの見た目
  • ブランドの品質

ブランドの言葉

ブランディングというと、すぐにロゴをつくって、コーポレートカラーを作るという、いわゆるビジュアルアイデンティティ(VI)の事を想像する人も多いですが、実は言葉も大切です。

多くの企業は、企業理念や、ミッション、ビジョン、バリューなどの言葉を持っている所も多いですが、これは実のところ、自分達が気合いをいれて仕事をするためのもの。お客様に届く物になってない場合が多いです。

ブランドメッセージは、お客様との約束を言葉にして伝えるものです。かならず伝わる言葉でなければなりません。そのため標語的な言葉でなく、すこし長めの文章になる場合が多いです。とはいえあくまでも1行か2行程度の文章にまとめる事が多いです。

この文章、社内でつくれればいいですが、自分達のことは客観的に見れないもの、それはわたしたちもそうです。なので、わたしたちのような外部のライターを交えて何案も出し合い決めることが多いです。

ロゴの前にまずはブランドメッセージを作ることが重要です。

ブランドの見た目

みなさんが最初に思い浮かぶ、ロゴや色の事です。ウェブサイトを作ったときは、会社名やサービス名をロゴにしないといけませんし、デザインするためには、キーカラーという主たる色を決めてから、それに合う補助カラーを選びます。

そのため、ちょっとした小さなサイトを作るときでも関係してきます。とはいえ、どんなコンセプトでつくればいいのかがわからないと、ブランドイメージと乖離したものができてしまいます。面倒でもブランドメッセージをつくってから作ることをお勧めします。

ロゴやデザインによってはブランドメッセージの一部を、ロゴと合わせたり、タグラインと呼ばれるロゴ下のキャッチコピーとして合わせてデザインしますので重要です。

さらに、見た目はロゴだけではありません。店舗のデザインや、名刺や封筒のデザインといったもの全てで約束を伝えないといけません。このような統一感がデザインへの世界観となり、約束を強いものにするのです。

ブランドの品質

わたしはこれが一番重要だと思ってます。いくら言葉や見た目をよくしたところで、肝心の商品やサービスがダメならば、約束は果たせません。あたりまえですよね。

ウェブサイトなら綺麗な前に使いやすくてわかりやすいこと、商品やサービスならば、美味しかったり、便利だったり、業務の効率化がちゃんとできること。こういう品質は最低限必要です。

ブランディングを行うとき、お客様の立場で、商品やサービスを体験させてもらう時があります。その時、これは約束できないんじゃないかなと思ったときは、改善しましょうと正直にお伝えしたいと思います。その事で不機嫌な気持ちになったとしても、そのほうがお客様のタメになるとおもうからです。

インナーブランディング

ブランドの約束は、お客様とだけするものではありません。従業員とも約束する必要があります。

社員にお客様とどんな約束をしていて、こういう行動規範で仕事をしましょうといったような内容をブランドメッセージの補助項目としてまとめます。

その事で、会社の魅力が増え、愛着心がうまて、定着率が上がり、社風にあった人を採用できるようになります。そして、SNS時代には、社員が自ら自社の魅力を情報発信するようにもなります。

インナブランディングの場面でよく作られるのは「クレド」といわれる名刺サイズのカードです。クレドに、ブランドメッセージや行動規範を記載し、首かけネームフォルダーの裏にいれたり、名刺入れに入れたりして、常に、どのような仕事をすることが、顧客や会社との約束を守ることになるかを確認するためのものです。

お客様との約束(アウターブランド)と、社員との約束(インナーブランド)は表と裏の関係です。どちらが欠けても、ブランドは機能しません。ブランディングを考えたときは、インナーブランディングのことも合わせて考えましょう。

わたしたちにできること

編集とデザインの力をつかって、御社のブランディングをお手伝いします。
出来るブランディングは、先に述べたとおり、次ぎのものです

  • アウターブランディング
  • インナーブランディング
  • ブランドメッセージの開発
  • ブランドデザインの開発
  • ブランドの品質についての助言

費用

ブランディングは会社規模によって大きく異なります。詳細は要件をお伺いした上で、ご相談とさせていただきますが、小規模な企業の場合の参考価格は次の通りです。

  • アウターブランディング:36万円〜
  • インナーブランディング:36万円〜

本来なら、アウターブランディングとインナーブランディングは合わせて行うべきですが、小規模な企業の場合、従業員数が少ないので、アウターブランディングでインナーブランディングを兼ねることもできなくはないので、料金を分けています。

ご相談

お問い合わせから、ご要望を簡単でも結構ですので記入の上、お送り下さい。